対面日記

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構築や思ったことを記事にします

【オフレポ】コミュ障の第一回ポケワン杯

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そうだ、ポケワン杯、行こう。

それは5月31日、ポケワン杯の前日の午後9時に私ことミズハが思ったことであった。
前日午後9時まで私はポケワン杯のポの字どころか存在すら知らなかった。
坊ちゃんオフの主催のシーベルさんのRTが、私のタイムラインを見ている流れ目にたまたま止まったのが切欠である。
その瞬間何か私は猛烈に惹かれるものがあった。
遊び心がある要項を見たときに何かピンときたのかもしれない。
しかしこの当時は行けたらいいな、ぐらいの感覚だった。
私は隣の香川県在住のため片道4時間かかる。電車で行く距離でもなく両親が休みでなければ素直に諦めていたが、幸い父が休みだったため連れて行ってもらうことにした。
前日に夜更かしをせず早めに寝たが、この時大きな問題があった。

出場自体前日に急遽決まったため構築を全く考えていないという問題である。

当日早めに起床し、私は車の中で1時間ほどかけて綿密にメタを張り構築を考えることにした。呆れるようなハードスケジュールである。きっと私を乗せ運転している父も呆れていたことだろう。

私にはこのとき3つの野望があった。
生まれて初めの賞状ゲット、前日にレート2000を達成したシーベルさんと対戦する機会があれば討伐すること。そして最後の1つはポケ勢と交流を深めることである!
自身のコミュ力の低さも相まって、今まで私はオフでは対人の苦渋を舐め続けていた。
私はそれまでの反省を生かし、交流を1つの目的としてポケワン杯に参加することにしたのである。

開催地であるゲームワンに到着した私は、店の奥、複数テーブルと椅子のある対戦スペースを恐る恐る覗き込み、皆が3DSを開いていることを確認し間違いがないと安心して座った。

相変わらず小心者な男である。

私はシーベルさんに目線だけで挨拶し座って静かに説明を待った。
運営のねがやまさんの説明が始まる。
工夫されたPTを使った人にのみ与えられる特別賞は面白そうだったが
私が狙っているのは予選抜け、そして3位以内であるためガチパで挑んだ。
参加者全員の14人でくじ引きをしAリーグBリーグ、それぞれ7名ずつ分かれる。
予選を抜けられるのはどちらのグループも2名のみ。通過ラインは4、5勝だろう。

この時私は店内の奥で説明を聞き、くじを引いてBグループの席に座りながら
なぜか今までのオフでは味わったことのない謎の緊張感を味わっていた。
店内であるゲームワンは様々な対戦が行われてきた場所である。
ポケモンカードや、ポケモン以外のカードゲーム、WIXOSS等の対戦等も盛んに行われているであろう熱気に包まれている場所だ。
その過去の歴史、重みをどこかで感じ取ったのかもしれない。
皆がそれぞれの対戦準備画面に入り、ねがやまさんの一声で対戦が始まる。
その時椅子に座り、向かい合って1戦目の対戦相手と対戦を始める自分は今までのオフとは全く別種類の緊張感と高揚の中にあったのだ。


「トイレどこ……?」

 

1戦目が終わった私は、隣のスーパー日東に花を摘みに行ったがトイレが見つからない。先ほどまで高揚していたのが台無しである。
店を何週もしているうちに半泣きになりながら最終手段として鞄にお茶のペットボトルが2つもあるにも関わらずアクエリアスを買い、トイレはどこですか?とレジの店員さんに聞いて事なきを得た。
このとき私はゲームワンから貸し出された番号札をどこかに落としてしまった。
恐らく今後の対戦会でも使用するはずのそれの紛失は、開始30分も経っていなかったころの出来事である、ごめんなさい……

そんな事件がありつつ、集中力を切らさずにFFのシーベルさん、みやさん、そるとさんと同じ死のBグループになった私は必死で一勝一勝を積み重ねていく。
時には初手不利対面で、どうしようと演技と共に嘘を零し役割破壊のZで一撃。
時にはPP勝負に持ち込まれそうのなのを、余裕の表情でこちらが増やしていると錯覚させ回復を諦めさせることによりこちらのPPが切れるのを凌ぐ等、向かい合い座って対戦していることを活用したブラフは最大限に活用し勝利をもぎ取っていく。姑息だと後で思われたかもしれない。しかし私は賞状を得るために必死だった。
シーベルさんと対戦する前には互いに意気込んでいたためお互いに店の外で水を飲んだ。結果は私の敗北で目標の一つは果たせなかったが満足している。
みやさん、そるとさんとは対戦経験はあるが初対面なためリアルで顔を見て対戦できて嬉しかった。
他にも同じグループの数人とは相互フォローになることができた。
親睦の深め合い、新しい出会い。これもオフの醍醐味と言えるだろう。

予選は激闘の末、最終戦を残して私は4勝1敗、相手のホソナガさんも4勝1敗。
予選最終戦は1位抜けするか、2位抜けするかの試合となった。
お互い手の内がバレる対戦であるが全力で戦わなければ勝利の女神は微笑まない。
結果は相手が技を外した私の運勝ちだった。
この時点で私は嫌な予感がしていた。

うまく行き過ぎている。運がよすぎる。

私の記憶が正しければ、この時まで私はとても運が良かった。
こちらのポケモンは急所を受けない、相手の連続技は命中2発。
見学に来たセイバーさんとの勝敗に関係ない試合も相手が凍り、運勝ち。
決勝トーナメントではどうなることか、と私は正直怖かった。
全く安心することはできない。何せ3位に入らなければ賞状は手に入らないしポケワン杯ホームページでPTが記載されることもない。
だから私は決勝トーナメントの1戦目、賞状がかかる大会で何としても勝たねばならなかった。お相手であるマサキさんを見据えた私は、震える指で対戦を開始した。

初手のポケモンでほぼ3体持って行き、2体目であっさり勝負が決まった。

私は対戦終了した暫しの間ぽかんとしていた。
あっけない幕切れ。しかしこれもまた、ポケモンである。
車内でギリギリまでメタを張り、PTの考察を続けた。
その一つが刺さった。それだけの話であった。
人事を尽くして天命を待った結果であることは疑いようがない。そして私は悟った。

『ここまできたのなら、この運で優勝しよう』

もう賞状は確定した。失うものはなにもない。
決勝、ホソナガさんとの再戦。私の隣にシーベルさんが座り、解説を始める
壮絶なサイクル戦が始まる。初手出し負けた私は2ターン目で釣り交換し互角まで持っていく。
私のエースであり今まで愛用してきたボーマンダの攻撃が相手の急所に当たり、ガッツポーズをする。
相手に申し訳ないとは思わなかった。
決勝まできたからには、いやそもそもポケモン対戦というものは勝つか、負けるか。それしかない。
勝者が正義であり、このポケワン杯のチャンピオンである。
相手のホソナガさんも諦めず、最後まで勝ち筋を追っていく。
私は勝負が決まる最後のターンに、ぽんと命中7割の気合球を選択する。
相手のポケモンの攻撃が命中し、こちらのポケモンの体力ゲージが一瞬で減っていく。
ゲージがHP6で止まった瞬間私は叫んでいた。

「当てろ!」

外したら終わりだと分かってはいた。一瞬の後に万雷の拍手が鳴る。

「よっしゃあ!」

チャンピオンとなったのは私だった。この日に限っては、私は全力を尽くし運もそれに応えてくれた。


決勝が終わりポケカ配布、ジャンケン大会、特別賞の配布が終わり賞状を受け取る時間がくる。
私は賞状を受け取る時に頭を下げながら、顔に汗を垂らしていた。
きっと私の顔は喜びと緊張でグチャグチャだったと思う。
生まれて初めての賞状とチャンピオンの称号である。喜ばない訳がなかった。
(ちなみにジャンケンは一回目で負けた)

全日程が終了し、解散となったその後ねがやまさんの食事のお誘いがあり、参加者数名と夕食を共にし親睦を深めることができた私は目標の2つを達成し、ホクホク顔で帰還した。
少しはコミュ障を改善できただろうかと考えてみたが相変わらず私は店内では落ち着きはなかったし、あちこちで転びかけるしで危ない人に見えたのは変わらないと思う。

それでも私はポケワン杯で色々な人と会話できて楽しかったし、笑顔で自宅に帰ることができたのであった。

運営のねがやまさん、一緒にポケワン杯に参加した方々、そしてここまで記事を読んで下さった皆様方本当にありがとうございました!